# 没日 没日を端的に説明すると、1太陽年(365.24..日)を360日で表わすために、一定の法則で `存在しない日` として配置された日である 太陽の運行に対応するため、基本的には二十四節気をもとに計算を行う # 期待値 「日本暦日便覧」に従う ## 計算 「長慶宣明暦算法」に従う 下記は該当箇所の引用と、それに対応する計算を示している ``` ◯没日ヲ求ルノ術 没日ト云ハ毎日の気盈ノ數ツモリテ統法ノ八千四百ニ満タル日ヲ云其モトメヤウノ法ナリ ``` ``` 常氣ノ小餘六千五百六十四秒三巳上ハ物之ヲ置テ 常氣ハ前ノ等法ニテ求メタル二十四氣トナリ其二十四節氣ノ内イツレニモ小余ノ數六千五百六十四秒三ヨリ以上アラハ没日ヲ求メヨトナリ タトヘハ小余ノ數六千五百六十四秒アリテモ秒三ヨリ内ナラハモトムヘラカス秒ノ數ハスクナレトモ小余ノ數多クアラハ求ムヘシ 小余ノ一ハ秒ノ八ナレハナリ 畢竟ハ小余六千五百六十四秒三アルカ尤モソレヨリ以上アラハ求ムヘシ少シモ以下ナラハ求ムヘカラストナリ ``` 次のパターンのみ求める * 常気の小余 >= 6564.3 ``` 三百六十ヲ以テ之乗シ別ニ秒ヲ置テ四十五ヲ以テ之乗シ小餘ノ之上ニ加フ 常氣ノ小余ノ數ニカクルナリ今立春ノ小余八千二百三十六秒七アリ 故に没日ヲ求メントテマツ其立春ノ小余八千二百三十六ニ三百六十ヲカクレハ二百九十六萬四千九百六十トナル 又別ニ秒七ヲ置テ是ニ四十五ヲカクレハ三百一十五トナル 此ヲ右ノ二百九十六萬四千九百六十ニ加フレハ合セテ二百九十六萬五千二百七十五トナル 又秒七ヲ八ニワリテ小余ノ次ニ置テ八千二百三十六八分七厘五毛トツテ子テ是ニ三百六十ヲカクレハ二百九十六萬五千二百七十五トナルモ同シ等法ナリ ``` ある立春の小余: 8236.7 * A * 8236 * 360 = 2964960 * 7 * 45 = 315 * 2964960 + 315 = 2965275 * B * 8236 + 7/8 = 8236.875 * 360 = 2965275 ``` 而ソ章歳ノ三百零六萬八千零五十五ヲ以テ直減シ 以ハ用ナリ置テト云心ナルヘシ此章歳ノ數三百零六萬八千零五十五ヲ置テコノ内ヲ右ノ二百九十六萬五千二百七十五去テ残テ一十萬零二千七百八十トナルナリ 細注ニ或ハ少ヲ以テ多ニ減ストアレトモ是ハアヤマリナルヘシ タトヘハ常氣ノ小余八千三百九十九秒七アルトキニ右ノ法ノ如クニシテミレハ三百零二萬三千九百五十五トナル コレ章歳ノ數ニ四萬四千一百タラサルナリ 然レハ必ラス定テ章歳ノ數ノ内ヲ減スルノ明トシ常氣ノ小余八千三百九十九秒七ヨリ多キクハナキケリ ``` 章歳: 3068055 * 3068055 - 2965275 = 102780 * 負数はない。負数であれば正数にする ``` 残分ヲ置テ通餘ノ四萬四千一零五十五ヲ以テ之ヲ除シ商ヲ以テ日ト為 常氣ノ之大餘ヲ加フ甲子自之ヲ命シ等外ヲ用フ也 残分ト云ハ右ノ章歳ヲ減シタル残リ一十萬零二千七百八十トナリ此數ヲ置テ通余ノ四萬四千一零五十五ニテワレハ商ニ不盡一萬四千六百七十アリ サテ此商二ニ常氣立春ノ大余五十六ヲ加レハ五十八トナル コレヲ没日ノ大余ノ數トス サテ右ノ不盡一萬四千六百七十ヲ没日ノ小余トス 其大余ノ數モシ六十ニ満ツルトキハハラヒ去リテ其残リヲ用テサテ前ノ二十四氣ニテ攴干ヲ付タル如ク紀法ノ圖ニテ付ヘシ今大余五十八ハ壬戌ニアタルナリ 立春一氣ノ内ニ壬戌ノ日アルヲ没日ノ日トス サテ是ハ立春ノ一氣ヲ記セリ 二十四氣ノ内イツレニテモ有没日ノ数小余六千五百六十四秒巳上アラハ右ノ如クニシテ求ムヘシ ``` 通余: 44055 * 102780 / 44055 = 2.3329... ≒ 2 * 102780 % 44055 = 14670 * 56(立春大余) + 2 = 58 没日: 58-14670 ``` 次ヲ求ルノ術 ``` ``` 大餘ニ九 小餘ニ二萬八千二百六十 二十四氣ノ内ヲ考ヘテイツレニテモ有没日ノ小余六千五百六十四秒三以上アル時ハ右ノ法ノ如ニシテ求ムヘシ 又一術アリモトメ得タル没日ノ大余ニ九加エ小余ニ二萬八千二百六十加エテ小余通余ノ四萬四千零五十五ニ満レハ一ニツツメテ其一ヲ大余ニ加ヘ大余六十ニ満レハ去此ノ如ク累加スレハ次々ノ没日ヲ求メ得ルナリ 其アル日ハ有没日ノ六千五百六十四秒三以上アル處ノ氣ノ内ニアルトシルヘシ ``` * 大余 + 9 * 小余 + 28260 * 小余 > 44055 の場合は繰り上げ