# DebianプロジェクトのReimbursementを\\n利用する方法
subtitle
: Debianプロジェクトの支援制度を活用してみよう
author
: Kentaro Hayashi
institution
: ClearCode Inc.
content-source
: 2021年5月 東京エリア・関西合同Debian勉強会
allotted-time
: 15m
theme
: .
# スライドは公開済みです
* Debianプロジェクトの\\nReimbursementを利用する方法
*
# プロフィール
![](images/profile.png){:relative-height="60" align="right"}
* ひよこDebian Developer @kenhys
* トラックポイント(ソフトドーム派)
* わさビーフ(わさっち派)
# 本日の内容
* DebianプロジェクトのReimbursementの仕組みについて紹介
* どんな仕組みか?
* 誰が申請できるの?
* 手続きはどうするの?
* どれくらいかかるの?
# どんな仕組みか?
* Debianプロジェクトが諸経費を支援してくれる制度
*
* 全額 or 一部補助を申請できる
* 後日かかった費用を精算する 💰
* DebConfに参加するための費用
* 資材の購入費
# 誰が申請できるのか?
* Debian Developer
* Debian Developerの支持をとりつけた人
* メールをDDに署名してもらうなどの必要あり
# 手続きはどうするの?
* DPLに事前にお伺いをたてる(見積もり)
* DPLにOKもらったら何某かを購入する
* Trusted Organizationに書類を揃えて提出する
* 事務処理をひたすら待つ
# Debianのお金の話
* プロジェクトになされた寄付は資産管理団体(Trusted Organization)で扱う
* debian.ch (スイス)
* Debian France (ヨーロッパ)
* **SPI Inc.** (その他) 日本からの申請はココ
* ReimbursementはTOで処理される
# DPLに事前承認をもらう
* DPLにメールを投げる
* TO: leader@debian.org
* CC: treasurer@debian.org
* CC: treasurer@rt.spi-inc.org
* 物品の目録とかかる費用を連絡する
* SPI Inc.のトラッキング用に[TREASURER #NNNN]という対応するチケットが作られる
# RT チケットを作成する
* Debian側のトラッキング用のチケット
* 件名にDebian RTを入れてtreasurer-spi@rt.debian.orgにメールする
* CC: treasurer@rt.spi-inc.org
* Treasurerチームが管轄
# 必要な書類を準備する
* SPI Inc.の場合
* SPI Reimbursement FormでPDFを作成する
* Expense Reportを作成する
* 領収書を揃える(PDF)
* 提出用のPDFを作成する
# SPI Reimbursement Form
* フォームに必要事項を入力してPDFを生成できる
*
* 住所とか口座情報とか
* IBAN
* 不要。日本では使われていないため
* SWIFT/BIC Code
* 銀行のサイト参照。海外からの送金の受取方法を確認するとよい
# Expense Reportを作成する
![](images/xe-travel-expenses-calculator.png){:relative-height="70"}
* 指定した日のレートで金額を計算してPDF生成
*
# 提出用のPDFを作成する
* SPI Inc.の指定するSubmission Package
* 1ページ目: SPI Reimbursement FormのPDF
* 2ページ目: Expense ReportのPDF
* 3ページ目以降: 領収書のPDF
* treasurer@rt.spi-inc.org宛に送付
# どれくらいかかるのか?
* 申請例: YubiKeyの購入費用 🔐
* 2021/03/12 DPLに申請
* 2021/03/15 DPL承認済み
* 2021/03/15 申請書類一式をSPI Inc.に送付
* 2021/03/23 申告不備について確認あり
* 2021/05/01 進捗状況の確認依頼
* 2021/05/02 入金処理
# 利用してみてどうだったか
* メールベースの仕組みが面倒くさい 🤨
* wikiを熟読すべきではある
* 複数組織にまたがるチケット 😦
* 一元化してあるといいのに
* 進捗状況がわかりづらい 😞
# こうあって欲しい願望
* nm.d.oみたいにWebサービス化
* 機械的なチェックをかける(申請ミス、書類不備を防止)
* rt.debian.orgとrt.spi-inc.orgのやりとりはバックエンド処理でみせない
* 新たにシステム化するコストに見合うか? 🤔
* TOごとの制限事項の調整がとても大変そう 😵
*
# まとめ
* DebianプロジェクトにはReimbursementという仕組みがあります
* 申請が放置されていそうな気がしたら確認しといたほうがよい
* 少々手間はかかるが機会があれば利用するのをおすすめ