tDiaryは、バージョン番号が「X.Y.Z」の形式のものがリリースバージョン、その後ろに「.YYYYMMDD」形式で日付が入っているものが開発バージョンとなっています。このドキュメントでは、リリースバージョン間の変更点について解説します。開発バージョンを使っている場合は、ChangeLogファイルを参照してください。
5.0での大きな変更点は、secure modeがなくなったことです。secure modeを実現するために利用していたRubyの機能が、サポートしているruby 2.1以降で使えなくなったためです。このため、従来secure modeで利用していたtDiaryをruby 2.1以降で利用する場合は、以下のような手段で別途安全を確保する必要があります。
2.2系から3.0への最大の変更点は、「UTF-8化」と「ruby 1.9対応」です。いずれも大きな変更になりますので、以下の注意をよく読んでからアップデートを行って下さい。すでに2.3系で運用している場合は特に大きな問題はでないでしょう。
tDiary 3.0では日記データのファイルのエンコードをEUC-JPからUTF-8へと変更しています。この変更により複数の言語で日記を書けるようになりました。
tDiary 3.0にバージョンアップすることで、自動的に新しく書いた日記はエンコーディングがUTF-8で作成され、過去の日記データも表示する際にEUC-JPからUTF-8に自動的に変換されます。
いちどUTF-8に変換された日記データは、基本的にはEUC-JPへは戻せません。かならずバックアップをとってからアップデート作業をしてください。
tDiary 3.0ではrubyを1.9.2にバージョンアップするだけで移行できるようになっていますが、 tDiaryが生成するキャッシュファイルは互換性の問題でまれにエラーになることがあります。
エラーになった場合のもっとも簡単な対処は、データディレクトリにあるcacheディレクトリを丸ごと削除する方法です。ただし、counter.rbの情報が消えるとカウンタが巻き戻ってしまうので、初期値を控えておくなどの対処が必要です。また makerss.rbやrecent_comment.rbが生成するキャッシュが消えるため、しばらくは寂しい状況になるかも知れませんが、これらは時間が解決してくれます:-) すべてのキャッシュを削除するのが困難な場合は、個別のファイルごとに対処してください。
また、カテゴリに関する情報も、同様な理由でエラーを起こすことがあります。この場合は、categoryプラグインの設定画面で「カテゴリインデックスの作成」を実行してください。
いちどruby 1.9.2上で動作させた日記データは、基本的には1.8へは戻せません。かならずバックアップをとってからアップデート作業をしてください。
ruby 1.8.* で動かしているtDiary 2.2系をtDiary 3.0とruby 1.9.2の環境へ同時にアップデートすることは避けるべきでしょう。日記データが壊れることはないはずですが、キャッシュデータが壊れてしまう可能性があります。
どうしてもtDiaryとrubyの両方をバージョンアップしたい場合は以下の手順でバージョンアップして下さい。
不安な場合はtdiary-devel@sourceforge.netまで相談してください。
2.2へのアップデートをする前に、上記のファイルをあらかじめ削除しておいてください。残っていると誤動作する場合があります。
リンク元は従来、月単位に記録していましたが、2.2からは日単位の記録になっています。このため、データディレクトリには自動的にYYYYMMDD.tdrというファイルが生成され、元のYYYYMM.tdrはYYYYMM.tdr~にリネームされて残されます。ディスク容量に余裕がない場合には、古いファイルは削除してかまいません。
tDiary.orgのリリースを参照してください。
プラグインの中にも廃止・統合されたファイルがあります。
1.4系ではバイナリ形式でしたが、2.0からは標準でテキスト形式になっています。保存形式は差し替え可能になっていますが、テキスト形式に変換することをお勧めします。詳しくはtDiary.orgのページを参照してください。
tDiaryインストールディレクトリのmisc/pluginにプラグインファイルを入れておくと、設定画面から有効にするプラグインを選択できます。従来の方法でもインストールできますが、プラグインファイルが本体と言語リソースに分離されたこともあり、今後はこちらを推奨します。
comment_mail-smtp.rb 他のプラグインを使うようにしてください。
これら以前のファイルは削除してかまいません。
この副作用で、ヘッダ(@header)に「<%=navi%>」という文字列を含めないとナビゲーションボタンが出てきません。移行後にブラウザからupdate.rbを開いて、ヘッダを変更してください。
ここに*.cssを入れておくと、設定画面から対話式にテーマを切り替えることができます。従来のデフォルトCSSは、default.cssとしてthemeディレクトリに再録されています。
1.1以前のtDiaryから移行する場合には、以下の2行をtdiary.confの末尾に追加する必要があります。これを加えないと後述する対話式の設定変更機能が使えません。
@secure = false
load_cgi_conf
このため、デフォルトではカレンダーは表示されません。従来のヘッダ(@header)、もしくはフッタ(@footer)に、「<%=calendar%>」という文字列を挿入して下さい。
従来tdiary.confで設定していた変数の多くはCGI経由で設定できます。しかし、いくつかの変数を除いて、一度CGI上で設定を変更してしまうと旧来のtdiary.confよりも優先されてしまいます。tdiary.conf.sampleにそのあたりの説明があるので、良く読んでください。